翌日、二人は岡崎家(実家)に向かった。
そこは、借金取立ての張り紙ばかりで、異様な家に変貌していた。 直幸は、朋也を見て一言。 「朋也くん」 朋也の脳裏には、父親との記憶がよみがえる。 あー、もう、BGMが反則すぎる。 これだけで泣くぞ、これw 朋也は、初めて父親と向き合った。 あんなに憎んでいた父親。 だけど、今は違った。今は、父親の苦労も、なんでこんな風になってしまったのかも、全部知っているから。 だから、朋也はいう。 「なあ、親父。疲れたろ? そろそろ休んでも、いんじゃないか?」 朋也が、父親に歩み寄った。 あの日とは違う。朋也は、成長したのだった。 それは、渚のおかげであり、汐のおかげだった。そして、早苗さんや秋生のおかげでもある。 「あんたは、もう十分頑張った。だからさ、もう休めよ」 長い沈黙。 破るように、直幸が口を開く。 「もう、いいんだろうか」 「俺は、やり終えたのだろうか」 朋也ははっと口をつぐむ。その言葉の重さを、朋也はすでに理解していた。 「あんた、なにもかも犠牲にして、俺をこうして育ててくれたじゃないか」 「俺みたいな、デキの悪い息子のために、人生丸ごと使ってくれたんだ」 「そうか、いつの間にか、やり終えていたのか。それは、よかった。……よかった」 シーンが切り替わり、朋也が直幸の背中を流すシーンに。 朋也は、その背中を見つめて、なにを思ったのだろうか。 てか、後ろから見つめている汐がかわいすぎて涙とまったw 実家に戻る直幸を見送るシーン。 朋也の、面倒見の良さが見て取れるシーンです。 「身体に気をつけろよ」 「酒、飲みすぎるなよ」 「朋也、ほら、お菓子だ」 脳裏に浮かぶ父親の姿。 朋也は、直幸を見送るのと同時に、自分の父親の記憶をよみがえらせていた。 「煙草も、吸いすぎるなよ」 「父さん、また出かけるけど、(お菓子を)食べ過ぎないようにするんだぞ」 「長生きしてくれよ」 「いつも寂しくさせて、ごめんな」 「絶対に、恩返しにいくからな」 「帰ってきたら、ちゃんと夕飯作るから」 「絶対に、いくからな」 「二人で食べよう」 「な、朋也」 若いころの父親の微笑みと、今の父親の笑みが重なる。 朋也の涙腺が崩壊。俺の涙腺も崩壊。たぶんこれ、直らないんじゃないかなあ……。 今の、老けてしまった父親はいう。 「どうした、朋也」 瞬間、世界の色が変わった。 親子の溝が、埋まった。 「父さん、今日まで、ありがとう」 それは、決別の言葉なんかじゃない。 朋也と直幸の関係、そのものの言葉だった。 直幸が踵を返し歩き出す。 朋也はその背中を見て、そして、 「あの人は、幸せだったのだろうか」 ふと思った。 「一番幸せなときに、愛する人を亡くして」 自分と、まったく同じ状況の父親は。 「それからは、俺と二人きりになって」 日々の生活も、辛かっただろうに。 「俺みたいな親不孝な息子のために頑張り続けて」 それでも、俺を手放さなかった。 「それで、幸せだったのだろうか」 そんな人生で、あの人は、 「父さん」 本当に、幸せだったのだろうか。 背中を見続ける朋也。 汐は、そんな朋也の頭の上に、光の玉を見つけた。 それは、朋也の胸元の近くで、弾けた。 幸せの近くに在る光。 その光は、直幸の幸福を示したものなのだろうか。 直幸と同じ状況である朋也は、今おそらく幸せなはずだ。 それは、直幸の場合でも同じだったんじゃないだろうか。 だからこそ、光の玉は現れたのだろう。 背中を見送った朋也と汐。 一度破れた親子の関係は、朋也と汐のように、直幸と朋也の関係も溝が埋まっていくだろう。 第19話「家路」Fin 第20話「汐風の戯れ」 つーか、次回予告で泣けるってどうよ? 来週も超期待! スポンサーサイト
テーマ:CLANNAD -AFTER STORY- - ジャンル:アニメ・コミック |
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